【Bを選択】
アタシは本棚を調べた。
本には全てカバーがかけられており、中身が一目では分からない。
アタシは一つ一つ取り出して、カバーを外し、中身を確認していく。
ルディ
「えーっと…『これで完璧、モテ女になる方法』…こっちは『完全攻略、男の落とし方』…『超恋技、デートでお持ち帰りされろ』…」
ラルス
「なんか…アンジェリカが普段から何を考えているか、分かる本棚だな」
ネストリ
「一貫性があるね!」
ルディ
「もしかして、カバーをかけてあるやつって、全部そういう本か…?」
これ以上調べる必要がなくなってきたような…
だが、犯人に繋がる手がかりはまだ見つかってない。
アタシは根気強く本棚の本を調べていった。
そして。
ルディ
「ん?」
一冊だけ、やけに使い古された本を見つけた。
カバーを外すと、表紙にはdiaryと書かれていた。
ルディ
「これは…日記!?」
ネストリ
「わーい! 女子の日記!」
ラルス
「読むのは気がひけるが…」
ルディ
「読もう! 犯人に繋がる手がかりがあるかもしれない!」
アタシは日記を開いた。
+++++
5月18日
今日も楽しい一日でした。
+++++
6月2日
今日も楽しい一日だったわ。
+++++
8月22日
今日も楽しかった。
+++++
10月23日
今日も楽しかったかしら。
+++++
ルディ
「………」
ラルス
「……アンジェリカはこの日記を書いていて、楽しいんだろうか」
ネストリ
「惰性で書いてるって感じ~!」
ルディ
「えぇっと…ずっとこの内容が続くのか??」
ページをめくってもめくっても、「今日も楽しかった」という内容の無い日記が続く。
これも手がかりにはならなさそう…
そう思った時だった。
ルディ
「あ…!」
アタシはページをめくる手を止める。
そこには明らかに、今までの内容の無い日記とは違うことが書かれていた。
+++++
11月3日
明日は森の洋館でパーティー!
みんなに殺人事件ドッキリを仕掛けるのが楽しみだわ~
+++++
ルディ
「これは…!!」
ネストリ
「殺人事件ドッキリ…!?」
ラルス
「動かぬ証拠だな」
アタシたちは、犯人に繋がる重要な手がかりを手に入れた。
はしゃぐネストリ。
ネストリ
「やったね! これで事件は解決だぁ!」
ラルス
「厨房に戻るか。アンジェリカの死体(笑)の前で謎解きしてやろう」
アタシは言った。