【Bを選択】
ルディ
「アンジェリカはケチャップを吐いてるから、死んでない…!」
ルース
「そういうことになりますね」
ルースはアンジェリカに冷たく言い放った。
ルース
「アンジェリカ様。起きてください」
すると。
アンジェリカはクスクスと笑いながら起き上がった。
アンジェリカ
「うふふ。バレちゃったわね」
ルースは呆れて言った。
ルース
「何をやっているんですか」
アンジェリカ
「殺人事件ごっこ♡」
ルディ
「ごっこ、って…」
アンジェリカ
「パーティーに来てくれた人への、ちょっとしたサプライズよ〜」
アンジェリカは悪びれる様子もなく言う。
アンジェリカ
「まさかみんながここまで騙されるなんて思わなくって。すぐにバレると思ったんだけど、バレなかったから、後に引けなくなっちゃったのよね〜」
ルース
「死亡確認をした時…呼吸は一時的に止められるとして、脈はどうやって止めたんですか」
アンジェリカ
「あら。脇の下にテニスボールを挟むと、脈を止めることができるのよ。知らない?」
ルース
「はあ…」
ともあれ、アタシは嬉しかった。
アンジェリカは生きていた。
殺人事件なんて、起きてなかった!
アンジェリカ
「さて! 事件も解決したことですし! パーティーの続きをしましょう!」
ルース
「事件というか、タチの悪いドッキリというか…」
アンジェリカ
「お料理も作るわよ♪」
アンジェリカはルンルンと料理を作り始めた。
アンジェリカ
「あ。ルース、ルディ! みんなの誤解、解いておいてね♡」
ルース
「自分で解いてと言いたいところですが…分かりましたよ」
ルディ
「なるほどなぁ。ハミルがパーティーに出席したがらない理由が分かった気がするよ」
アタシたちは、みんなの誤解を解きに行くのだった。
+++++
その後。
パーティーは無事開催された。
アンジェリカの料理は意外と美味しかった。
アンジェリカ
「みなさーん! 私特製のオムライスを作りましたよ」
ラルス
「パーティーにオムライス??」
ネストリ
「わーい! オムライスに旗も刺さってる!」
アレクシア
「おや? ケチャップがかかっていませんが、セルフサービスでしょうか?」
ルース
「…吐血に見せかけるためにケチャップは使い切ったはずですから、もしやケチャップ無しオムライス??」
アンジェリカ
「せいか〜い♡」
ルディ
「えぇ〜!? 斬新だなぁ!」
ルース
「斬新というか…」
ラルス
「オムレツにすればよかっただろう」
アンジェリカ
「それやっちゃうと、鶏肉が余っちゃうわ」
ネストリとアレクシアはケチャップ無しオムライスをモリモリと食べていた。
ネストリ
「でも美味しいよー!」
アレクシア
「えぇ。アンジェリカ様の手料理は何でも美味しいです」
ラルス
「ネストリは食えればなんでも美味しいと言うだろう? アレクシアに至っては、アンジェリカの作ったものなら焦げたモノでも美味しいと言うだろう?」
2人は特に気にする様子もなく、オムライスを食べ続けた。
楽しいパーティーは続いていく。
ルース
「はあ。まぁ、終わりよければ全てよし、といったところでしょうか」
ラルス
「まったく。一時はどうなることかと…」
アンジェリカ
「災い転じて福となす、ね」
ルディ
「災いの元が何言ってんだよー」
アンジェリカはクスクスと笑うのだった。
パーティーはまだ始まったばかりだ。
TRUE END【アンジェリカの悪戯】