【Aを選択】
ルディ
「一応聞くけど、ルースが犯人なわけ…ないよな?」
ルースは呆れて言った。
ルース
「はあ。まさか疑っているんですか?」
ルディ
「だって、今の推理だと、ラルスとネストリより先にトイレに行ったルースが怪しいじゃん」
ルースは心底呆れていた。
ルース
「…ルディ。仮に僕が犯人だったら、どうするつもりだったんですか」
ルディ
「へ? そんなの、自首するように説得する!」
ルース
「…僕だったら、口封じにルディを殺してますよ」
言われてハッとする。
背筋がゾッとした。
ルディ
「そ、それもそうだな…!」
ルース
「全くもう。僕が犯人じゃなくて良かったですね」
ルディ
「本当にな! よかったー!」
アタシは言う。
ルディ
「じゃあ、今すぐラルスとネストリを捕まえに行こう!」
ルース
「そうですね」
だがルースは気付いたように言う。
ルース
「ちょっと待ってください」
ルディ
「?」
ルースは冷蔵庫を開ける。
何かを探しているようだった。
ルース
「やっぱり…無い」
ルディ
「何が無いんだ?」
ルース
「ケチャップが無いんですよ」
ルディ
「ケチャップ??」
首を傾げていると、ルースが説明する。
ルース
「見てください。調味料やドレッシングは多すぎるほどに種類があるのに、ケチャップだけ無い。おかしくないですか?」
ルディ
「確かに…見たことないドレッシングとかはあるのに」
ルース
「…まさか」
ルースはアンジェリカのそばに行くと、吐血した血を指で掬った。
くんくんと匂いを嗅ぎ、ペロリと血を舐めた。
ルディ
「ちょ!? 何してんだよ!?」
ルース
「やっぱり。これ、血じゃなくてケチャップですよ」
ルディ
「へ!?」
急展開だ。
アンジェリカは口から血ではなく、ケチャップを吐いていた。
ということは…?
ルディ
「つまり、こういうことか?」