【Bを選択】
ルディ
「ちょっと…トイレ行ってくる」
ルース
「あぁ、そういえば、道中もトイレに行ってませんでしたっけ。どうぞ、いってらっしゃい」
アタシはいそいそと厨房から出た。
廊下を足早に歩く。
トイレに行くなんて嘘だ。
犯人かもしれないルースのそばにいるのが、怖くなったのだ。
どうしよう。
誰かに助けを求めるべきか。
でも、誰に?
ダメだ、頭が混乱してる。
アレクシア
「わっ!?」
ルディ
「うわあ!」
考え過ぎて前が見えていなかった。
階段から降りてきたアレクシアと鉢合わせる。
アレクシア
「ルディ? どうしたのですか?」
ルディ
「あ、アレクシア…」
どうしよう。
アレクシアに言おうか。
でも言ったらどうなるだろう?
アレクシア
「ルディ。厨房で何か、犯人の手がかりは見つかりましたか?」
ルディ
「あ…その…ちょっと、今、アタシ混乱してて…」
アレクシア
「混乱?」
ルディ
「えっと…」
アレクシア
「…なるほど。分かりました」
ルディ
「え?」
アレクシア
「これは混乱しても仕方ない」
ルディ
「え??」
アレクシアを見れば、アタシではなく、アタシの後ろを見ていた。
アレクシアは炎の剣を出現させて、構える。
ルディ
「え…アタシの後ろに何が…?」
恐る恐る、振り返る。
そこには…
ルース
「はあ。もう少しルディとおしゃべりをしてくれればよかったのに」
ルースがいた。
いや、ただのルースじゃない。
ケチャップの着ぐるみを着たルースがいた。
アタシは目を疑う。
ルース…なにその格好…??
アレクシア
「それが貴様の正体か…!」
ルース
「いかにも。ルースとは仮の姿。僕の正体は、この世界をケチャップで埋め尽くす野望を持つ者…名をケチャップ男爵と言う」
アレクシア
「ケチャップ男爵!!」
ルディ
「ケチャップ男爵??」
アレクシア
「貴様がアンジェリカ様を…!!」
ルースもといケチャップ男爵
「ふふふ。お前もケチャップにしてやろうか」
そういうと、ルースは口からケチャップを吐いて攻撃してきた。
アレクシア
「くっ! 口からケチャップを出すなんて、唾液が混ざってそうで汚い!」
ルースもといケチャップ男爵
「安心しろ。僕の体液は100%ケチャップだ」
ルディ
「???」
ルース、もといケチャップ男爵と、アレクシアは激戦を繰り広げる。
アレクシア
「アンジェリカ様の仇!!」
ルースもといケチャップ男爵
「ふふふ! 敵討ち、やれるものならやってみろ!」
ルディ
「………」
なんだろう。
なにを見せられているんだろう。
アタシはアレクシアとルースもといケチャップ男爵の戦いを遠くから眺めているのだった。
NORMAL END【ケチャップ男爵】